採取方法
1. 検体の採取と固定
- 採取した組織は、速やかに固定液に浸漬してください。ガーゼや紙などには包まないでください。固定は室温で行い、冷蔵保管はしないでください。
- 血液が大量に付着していると固定が妨げられる場合がありますので、生理食塩水で軽く洗い流すか、ガーゼや紙などで拭き取り、速やかに固定液に浸漬してください。
- 固定液の量は固定物の10倍が目安です。容器は透明で広口のものが最適です。厚手のチャック付きビニール袋(ジップロック®など。「2.送付」参照)をご使用いただいても構いません。

採取組織に対して少ない固定液

適量の固定液
- 小さな組織片は、透明で容量が小さい容器(プラスチックチューブなど)をご利用ください。
- 皮膚の針生検や鉗子で採取する消化管粘膜は、患者の状態を勘案しながら、できるだけ複数片を採取してください。病変から得られる情報が増え、的確な診断に結びつきます。
- 大きい腫瘤でも割を入れる必要はありませんが、入れる場合にはマージンの反対側でお願いします。固定が不十分な場合には、弊社で追加固定を行います。
- 採取部位の区別が必要な場合には、複数の容器に分けて固定し、容器には採取部位をご明記ください。
- 採取した組織は、できる限りすべてをご送付ください。弊社で診断に必要な部位を切り出して検査いたします。
- 固定をせず生理食塩水へ浸漬して送付された組織や、冷凍保存された組織では検査不能となる場合があります。
2. 送付
- 固定液に浸漬した組織は輸送中に固定が進みますので、すぐに発送していただいて構いません。弊社受領時に固定が不十分な場合には、追加固定後標本作製に取りかかります。
- チルド送付はしないでください。
- 送付の際には、容器から固定液が漏れないように十分に梱包してください。ビニール袋をお使いの際は、袋を二重、三重に重ねるなどの梱包をお願いいたします。
- 送付検体容器には、必ず病院名と患者名を明記してください。
- 各社宅配便もしくは郵便小包でご送付下さい。定形郵便での送付はお控え下さい(郵便局でローラーにかかりガラス瓶等は割れてしまうため)。定形外郵便での送付は可能ですが、輸送時の事故についての保証がありませんのでご承知おき下さい。
3. 弊社での検体受領
- ご送付いただきました検体の弊社到着予定日が、弊社定休日(土曜・日曜・祝祭日)であっても受領は可能です。但し、検査の受付は、翌営業日となります。
- 受領した検体について確認事項が発生した場合、お電話で確認させていただいた後の受付となりますので、ご了承ください。
4. その他
- 検体送付時の容器は返却致しかねます。ご了承ください。
- 検査後の残存組織は、弊社にて受付後3ヵ月間保管しております。返却は有料にて承ります。
- 検体送付用空容器の販売もございます。詳細はお問合せください。
固定液について
日本獣医病理学専門家協会の「動物病理検体の標準化」指針では、病理組織検査には「10%中性緩衝ホルマリン」の使用が推奨されています。弊社は、診断にあたり免疫染色を積極的に取り入れており、また病理検査後検体からの遺伝子検査も受託しているため、これら検査の精度向上の観点から、「10%中性緩衝ホルマリン(pH7.2前後)」の使用を推奨いたします(希釈済販売商品のご使用を強く推奨いたします。購入先はこちらを参照ください)。
ただし、やむを得ない場合はホルマリン原液(ホルムアルデヒドを約37%含有)を水道水で10倍希釈したものをご利用ください。なお、ホルムアルデヒドは毒物及び劇物取締法の劇物に指定され、国際がん研究機関によりグループ1(ヒトに対する発がん性あり)にも指定されています。ホルマリン原液を希釈する作業は、ホルムアルデヒドの暴露濃度が高くなるため、病院内で希釈される場合、作業者は防毒マスクの着用とドラフト内での作業などにより、厳重な暴露対策を講じた上で行ってください。なお、検体浸漬後の固定液は毒物及び劇物取締法の規制対象とはなっていません。
株式会社ムトウ(全国に拠点をもつ医療材料製品販売会社)のインターネットショップです。
※医療機関向け通販サイトのため、会員登録(無料;獣医師免許証・診療施設開設届の添付)が必要です。ホルマリン商品の掲載準備が整い次第、購入可能となります。
※武藤化学社製の10%中性緩衝ホルマリン(希釈済、pH調整済)の各種容量ボトル、または容器分注済商品(サイズ4種)がご購入可能です。


